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後見人に選任されてから

2019.5.16

こんにちは。山本です。
後見人に選任されてから何をするのか?について今日は書いていきます。

後見人に選任されると、裁判所から成年後見人選任審判書(後見人を誰にしましたという通知書)と後見人の業務について記載した書類が送られてきます。
選任審判書と財産目録、業務日誌の記載方法なんかを書いた書類が後見人の住所に送られてきます。
それで選任審判から2週間が経過すると、審判が確定します。
2週間の期間内に親族から裁判所に異議の申し立てができます。
例えば、後見人に選任された人は、本人の財産を横領しているので、後見人にふさわしくないとか。

審判が確定してから、後見人の業務が本格的に始まります。
後見人の業務は、財産管理と身上監護の二つになります。
その業務を行う目的は、本人の権利擁護です。
財産を親族や第三者から不当に侵害されないように守るのが財産管理となります。
本人の入院や施設の変更などの本人の生活の質を向上するための活動が身上監護となります。
私の経験でいうと、独居の本人様がおられましたが、独居で生活するのは危険だと判断したので、本人の了解を得て、施設に入所して頂いたケースなんかが身上監護になります。

身上監護は、本人の状況が大きく変わらない限り、病院への入院手続ぐらいしかありません。
財産管理も通帳で全てを管理できている場合もあまり動くことはないと思います。

選任されてから後見人がどのような業務をしていくのか?という話に戻します。
まずは、本人の財産状況を確認していきます。
通帳で管理されている場合がほとんどなので、本人の通帳を探すことになります。
したがって後見人は親族から通帳を預かって、通帳の記帳をしていくことになります。
それ以外にも不動産があれば、不動産の調査を行います。
不動産の調査は、市役所に名寄帳を取得します。
道路持分があるかもしれないので、登記事項証明書や字図を使って調査を行います。
保険や株式、投資信託は、親族が把握していない場合もあるので、自宅郵便物を後見人に転送させることもできます。
そうやって転送郵便物から、本人の財産状況を調査していきます。

財産を調査して、財産目録として裁判所に提出することになります。
把握するまで時間がかかりそうな場合は、わかっている範囲で財産目録を調整して提出します。
後から財産が見つかった場合は、財産目録の変更を都度行っていきます。

財産目録の調整と並行して、施設に挨拶しに行きます。
そこで施設の担当者と本人の健康状況や問題点や身上監護をするときのキーパーソンを聞き出します。
それからキーパーソンと会って、身上監護の方針を決めていきます。

私は第三者なので、決めないといけないことが多いのですが、親族後見の場合は既に後見人と同じように財産管理や身上監護を行っているケースがほとんどなので、裁判所に報告書を一年に一度提出するぐらいで、特に変わることはありません。
しかし、親族後見であっても財産目録の提出や業務報告書を提出しなければなりません。
その点が業務としてやっていないので、大変なのかな~と感じます。

また本人の財産状況に大きな変動がある時には、裁判所に尋ねることもあります。
例えば、本人の親族の遺産分割協議を行う場合や不動産の売却などです。
自宅の売却以外は、裁判所を通さずに、後見人が自らの権限で行うことができます。
本来であれば、裁判所との協議は不要なのですが、基本的には裁判所と協議をするようにしています。
もしかしたら裁判所からすると面倒くさいのか知れません(分かりませんが)。

自宅の売却の場合は、裁判所に売却許可決定を出してもらわなければなりません。
必要な書類は、売却許可申立書と査定書などです。
自宅を売却する場合に裁判所の許可が必要な理由は、本人の状況が良くなって、自宅に帰ってくる可能性があるからです。

遺産分割協議では、親族後見人の場合には利益相反になるので、特別代理人の選任が必要となってきます。
特別代理人が遺産分割協議を行う場合は、裁判所の許可が必要となってきます。
本人の財産に大きな変更がある場合、裁判所に一声かけるようにしています。

大きな財産が動く場合は、財産目録に変更が生じるので、裁判所からお尋ねがあることがあります。
事前協議をしていると裁判所との協議もスムーズにいくように感じます。

後見人の業務は本人の権利擁護を目的とするので、本人の権利擁護に資するのかどうか?を念頭に置いて行動していけば、大きくミスをすることはありません。

読んでいただきありがとうございます。

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