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大変だった相続手続き
こんにちは。山本です。
年に5件ぐらい、相続人が大勢おられる相続手続きの相談を受けることがあります。
相続手続きを放置しているといった事案です。
数年前にあった事件ですが、相談者の祖母に当たられる方が不動産の名義人でした。
相談者がご高齢になり、土地の問題を解決したいというご意向でした。
土地の名義人は、昭和40年ごろに亡くなられました。
昭和23年以前であれば、家督相続という制度があり、長男が全ての財産を取得する事になりますが、昭和40年だと現民法の適用になります。その結果、相続人が増えてしまいます。
実際に、土地の名義人には子供が7人おられました。お子様が7人だけだと、そこまで問題はありません。
その昔は子供が多い場合は、養子に出される事がありました。
子供がいないまま亡くならなり、親が死亡しているときは兄弟が相続人になります。
兄弟は、実父母の兄弟と養父母の兄弟が相続人となってきます。
そのため思った以上に相続人が増加するという事になります。
ちなみにこのケースの相続人は40名近くになりました。
この場合は相続を原因として、時効取得するという構成をとりました。
相続を原因として時効取得が成立するのかどうかについては議論がありますが、この議論は私には難しすぎるので割愛します。
最終的に、着手から解決まで一年ぐらいをかけて、名義変更まで終了しました。
時間がかかる部分は、相続人調査と訴状の送達になります。このようなケースでは、送達中に相続人が死亡する事もあります。また、送達が完了してから期日まで2カ月程度の時間を置くこともあります。
そうなると期日までの間に死亡という事もあります。
今回は裁判手続き中に相続人が死亡する事はなかったので、送達は粛々と完了しました。
40人の送達費用だけで8万円程度、相続人調査を行うときの戸籍実費が15万円程度発生しました。
当事務所の報酬を含めて50万程度で解決しました。
今回の不動産が100万程度で売却できたのですが、本人の手残りはそんなにありませんでした。
しかし、相談者様は解決して良かったと言っていただけたので、良かったとなと感じた事件でした。
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