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家族信託の相談がありました

2018.2.12

こんにちは。山本です。
今日は雪がちらつくとても寒い一日です。

家族信託の相談が増えました。
テレビで家族信託が取り上げられたからだと思います。

家族信託の事をテレビでどのように取り上げられているのか?が良く分かっていないので、相談者がやりたい事を十分に理解していないと間違った提案をしてしまうのではないかと感じています。

最近の相談でよく質問を受けることをいくつか書こうと思います。
まず、その前に信託とはどのような制度なのか?という事ですが、簡単に言うと財産を持っている人が、信頼する第三者に財産を預けて、管理してもらうというものです。
したがって、委託者が受託者に対して、どのように財産を管理してほしいのか?および財産を管理したときの利益を受益者に対して、渡すのであるが、受益者を誰にするのか?などを決めなければなりません。

1.信託を使えば相続が揉めなくなるのか?
信託契約では受益権をA→B→Cというように、承継させるような契約を作ることができます。
そのため信託契約によって得られる利益を委託者が誰にどのような順番で承継させるのかをある程度決定する事ができます。
また、信託が終了した時の残余財産の行く人を決めることもできます。そういう点では、遺言に近いところがあるように感じます。

しかし、信託契約が終了した時に移転しているのであれば、遺留分減殺請求の対象になるとの考えがあります。
そのため残余財産を取得した者と相続人との間で争いが発生する可能性もあります。

2.受託者は委託者の財産を自由に処分できるのか?
信託契約では、受託者は信託の目的の範囲内でのみしか信託財産の管理ができません。
むしろ、それ以外の行為をしてはいけません。

したがって、受託者が自らのために信託財産の処分を行い、金員を受け取ることはできません。

しかし、高齢化社会に向けて、財産管理の方法に選択肢が増えるという事は良いことだと思っています。
財産管理として、成年後見という制度があります。しかし、財産管理の自由度は民事信託が高くなります。
そのため、柔軟な財産管理が必要となる賃貸物件などは、家族信託がなじむのかも知れません。

また、財産の分配方法を決める手続として遺言という制度もあります。
遺言と民事信託を併用するという方法もあります。

いずれにしても、司法書士を含めた専門家に聞いていただき、家族にとって最適な方法を選択してもらいたいとおもった相談でした。

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