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相続人のうち一人が行方不明の案件

2020.9.14

こんにちは。山本です。
最近、コロナ禍も落ち着いて(?)来たのかもしれませんが、相続の相談が増えてきています。

そんな相談の中で、相続人のうち一人が行方不明の相談があります。
事案としては相続人のうち一人が連絡が取れなくなって、どこにいるのか分からない。
そんな案件が、たまにあります。

案件の数でいうと、50件に1件ぐらいの割合です。

これが多いのか少ないのか評価は出来ないのですが、私は案外多いな。という感想を持ちます。
相談に来られる場合なので、もしかしたら世間の数よりも多くなっているのか知れません。

このような相続人のうち一人が行方不明の場合は、どのようにするのか?という事ですが、具体的な方法は次のような方法になります。

1.相続人の調査を行う
戸籍を使って、行方不明の方の戸籍を取得し、戸籍の附票を取得します。案外、家族には知らせていないけど、住民票はどこかに登録しているというケースがあります。
住所がわかったら、その住所にお手紙を書いて、様子を見るという対応になります。
それで返信がなければ、遺産分割調停という手続きに入っていきます。

2.相続人の調査を行ってみたが、分からない。
住民票を追ってみたが、不明だった場合という事もあります。
この場合は、住所不定という表現になります。
転出届を提出して、転入届を提出していない場合や市町村がそこに住んでいない事を確認した場合などが住所不定という事になります。
そうなると、その行方不明の相続人は不在者という表現になります。
住所不定の場合に、警察に捜索願を提出して、場合によっては見つかるという事もありますので、警察に捜索願を提出するのも一つの方法です。

捜索願を提出したが、やはり分からないという場合は、行方不明の相続人の財産管理人として、不在者の財産管理人を選任することになります。
場合によっては、遺産分割協議の為の特別代理人を選任するという事もあります。
それは裁判所によって、判断が分かれることもありますので、要相談といったところです。
財産管理人が選任された後、その財産管理人と相続人の間で、遺産分割協議を行い、終結させるという事になります。

行方不明だからと言って、何もできないという事はありません。

手続はいくらでも用意されていますので、気軽に法律の専門家もしくは裁判所に相談してもらえればと思う次第です。

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