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増資の手続
こんにちは。山本です。
増資の手続の相談を受けました。
出資する方法としては、金銭を出資する方法とモノを会社に出資する方法があります。
金銭を出資する方法は非常にわかりやすいと思います。
資本金として出資する金額を会社に振り込むもしくは入金する方法により出資するという事になります。
それ以外に現物出資として、現金以外のモノを会社に出資することができます。例えば、個人で建物賃貸業をしている人が、会社を設立します。個人で所有する不動産を会社に出資する事ができます。
そうなると手持ち資金がなくても、現物をそのまま会社に出資することで会社が当該不動産を取得し、資本金として計上することができます。
しかし、この方法では500万円以上の財産を出資する場合には、検査役の調査が必要となってきます。
そこで会社に対する債権を資本金として出資する方法があります。
これは会社に対する貸付金を資本金に組み入れるという事になります。
会社の貸借対照表上でいうと、負債が純資産に組み入れられるという事です。そのため会社の負債が、代表者貸付の場合に資本金に組み入れの相談があります。
なんか前置きが長くなりましたが、今回は会社に対する債権を出資するという相談です。
会社に債権を出資するのは、現物出資となりますが、債権が存在するのは会計帳簿等で明らかになるので、500万以上であっても検査役の調査は不要ということになっています。
ここでも会社自治とのバランスを取っているように感じます。
この会計帳簿というものが解釈が難しいと感じています。
資料を見ると元帳などで、債権額が明らかな書類というあります。
しかし、これだけでは不十分です。具体的には、債権があったとしても、弁済期が到来していなければ、当然に請求権が発生しない為に、出資の目的とすることができません。
そのため弁済期を証する書面も必要となってきます。
会計帳簿上は、会社の運営上お金が足りなくなったから、貸しているために、弁済期を定めずに貸しているケースがほとんどです。また、代表者勘定だと、給料を減額して、その都度貸し付けた形にしているものもあります。
そのため、準消費貸借契約を作成するケースもあります。
借入金台帳も基本的には、債権額が記載されているだけで、弁済期は分からないというものになります。
あとは、当該債権の期限の利益は放棄されているとの文書を付ける場合もあります。
いずれにしても債権出資の会計帳簿等という解釈は非常に難しいと感じる次第です。
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