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賃貸借契約での原状回復

2016.9.26

こんにちは。山本です。

最近、賃貸借で退去時にもめる相談が続いています。

ペットを飼ってはいけないのに飼っていたケース。これは明らかにダメです。ペットによるクロスの汚れ、剥れは賃借人の負担になります。なんでペット禁止なのに飼ってしまうのか良く分かりません。最近、ペット可の物件も増えたように感じます。

タバコによるクロス汚れのケースです。タバコは私は吸わないので、飲み会などで喫煙者の人と同席したときは、翌朝までスーツについたタバコの匂いが気になります。タバコのヤニ汚れですが、ハウスクリーニングによって落とすことができない場合は、賃借人が交換費用を負担するということになっています。さらに、償却期間が経過している場合は、10%までしか交換費用は賃借人に対して請求できないとガイドラインではなっています。

この償却期間って、非常に難しいなと考えています。クロスのヤニ汚れは、禁煙というようになっていない限り、タバコは嗜好品と認められているから償却期間ってあってもいいのかと思ったりします。それに賃貸人は家賃をもらっているのだから、それぐらいは負担しなさいと国交省が考えるのも分からなくもないなと思ったりします。

最後にこれはどうかというケースなのですが、賃借人の子供がドアや壁にシールを貼って、出ていくときにシールは剥がしたけれど、シール後になってしまっているケースです。先ほどの償却期間を考えたら、ドアや壁のクロスの償却期間は経過しているために、賃借人に対して請求できないという理屈になってしまいます。それはおかしいよね。と思うわけです。

どの案件も賃借人に請求することができる金額は10万円前後であり、裁判で司法書士が代理人で請求するには確実に赤字になるという金額になります。やっぱり賃貸人からすると泣き寝入りってことになり、大事に使わない賃借人が保護されるという結論になっています。そう考えると敷金であったり、保証金であったりという金額って、バランスの取れた良い制度だなと思ったりします。後は保証会社が、原状回復費用を負担してくれるケースもあるようです。

いずれにしても、借りているものだから丁寧に使おうと意識が減っている現在だから、こんなトラブルも今後増えていくのかとがっかりした一日でした。

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